『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』
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W・チャン・キム レネ・モボルニュ
ランダムハウス講談社
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基本とは思いながら、読んでいなかった本を読んでいきます。
今日は、『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』です。
既存の競争が激しい市場を、「レッド・オーシャン」、未知の市場を、「ブルー・オーシャン」といいます。
ブルー・オーシャンでは、競争自体が無意味なものになります。
事例が豊富なので、とても分かりやすく、興味深く読めました。
全体の構成、章立ても秀逸で、さすがHBRですな。
巻末資料Aでは、アメリカの三大産業(自動車、コンピューター、映画館)を取り上げ、そのブルーオーシャン創造の歴史的な流れについて記載されています。ここから先に読み始めても良いのかもしれません。
本書でとりあげられている事例は、日本企業の例も多く、ソニーのウォークマン、ドコモのiモード、QBハウスの散髪、トヨタのレクサスなどが取り上げられていました。
重要だなと思ったのは、ブルー・オーシャンは「創造する」ものであり、「見つける」ものとは書かれていないというところです。
【Joy's MEMO】
バリューイノベーション:コストを押し下げながら、買い手にとっての価値を高める状態のこと。
■ブルー・オーシャン戦略の6原則
策定の原則
1 市場の境界を引き直す
2 細かい数字は忘れ、森を見る
3 新たな需要を掘り起こす
4 正しい順序で戦略を考える
実行の原則
5 組織面のハードルを乗り越える
6 実行を見据えて戦略を立てる
■分析のためのツールとフレームワーク
・戦略キャンバス(strategy canvas)
既存の市場空間の全体を把握する
・四つのアクション(the four actions framework)
価値曲線を刷新するために。
「増やす」「減らす」「付け加える」「取り除く」
・アクションマトリクス(action matrix)
四つのアクションを補う。
「増やす」「付け加える」だけに偏った戦略に警鐘
優れた戦略に共通する3つの特徴
@メリハリ、A高い独自性、B訴求力のあるキャッチフレーズ
正しい順序で戦略を考える
@買い手にとっての効用、A価格、Bコスト
公正なプロセスを支える3つのE(three E principles of fair process)
@関与(Engagement)、A説明(Explanation)、B明快な期待内容(clarity of Expectation)
何はともあれ、アンチョコで済ませてきた本書を、きちんと読むことができてよかったです。
現在において「戦略」について学ぶ上での必読の書であることは間違いないでしょう。
ちなみに「戦略(ストラテジー)」という言葉の語源は、アレクサンドロス大王の率いるマケドニア軍の最高指揮官ステラテゴスの名前に由来しています。
と、話のついでに、このアレクサンドロス大王の時代を舞台にした、究極に面白い漫画があるのでご紹介します。
それは、『寄生獣』で有名な岩明均先生の『ヒストリエ』です。主人公は、アレクサンドロス大王に仕えた書記官エウメネス(実在の人物)で、彼の波乱の生涯を描いています。ゾクゾクするほど面白いので、漫画が好きな人は是非買って読んでみてちょ。現在6巻まで出ています。岩明先生の最高傑作になる作品だと思います。
『ヒストリエ(1)』 (アフタヌーンKC)
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岩明 均
講談社
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